子どもといじめ問題、親の心配について

いじめ問題は、学校の中において、最大の問題であると言っても
過言ではありません
学校は、何としていじめ問題を重く受け止め、
起こさないように全力で取り組まなければ
なりません
しかし、いじめ問題を起こさないといっても、
起きることも十分考えられます

防ぐ取り組み、起きたときの早急な対応と解決を
行わなければなりません

いじめ問題は、子どもたちの心身に深刻な影響を与えるだけでなく、
その家庭にも多大なストレスをもたらします

学校において、子どもが心底つらい思いをするのは
繰り返しですが「いじめ」です
楽しい学校生活など送ることができるはずがありません
暗い気持ちで覆われてしまいます
長期間の及べばどうでしょう
子どもの心はどれほど傷つくか、計り知れません

そして、親がいじめに対して感じる心配は、
子どもの安全や心の健康、
将来への不安に直結しています

この文章では、いじめが子どもと家庭に与える影響と、
それに対する親の心配について掘り下げ、
対処法についても解説します

いじめ問題の深刻さ

1. 子どもの心への影響
いじめは、直接的な暴力や言葉による攻撃だけでなく、
無視や仲間外れといった形もあります
これは、いじめられる子に対して、どれほど傷つき
どれほどつらい思いにさせるんか、容易に想像できます

これらのいじめは、
以下のような子どもへの影響を引き起こします

自己肯定感の低下
ばかにされたり仲間はずれにされたり
無視されたりといった子どもにとって大変厳しいことが
繰り返され。否定的な扱いにより、
いじめられる子ども自身に対する
自らの評価が極端に低くなります
自己肯定感の低下が起きます

不安やうつ症状
毎日不安な気持ちで登校します
学習中もいついじめられないか、何が起きるか
不安定な精神状態ですごします
学校という本来安心できる場所が恐怖の対象となり、
不安感が慢性化することがあります
そのことから不安症やうつ状態に陥ってしまうことが
考えられます

社会的孤立
いじめによって友人関係が断たれたり、
信頼関係が崩れたりすることで、
社会的スキルの発達に影響が出ることがあります

また、いじめを受け続けることで、
人との関わりが自然にできなくなってしまう
自ら人に関わっていけなくなる
避けるようになるということになっていきます
学級という社会、集団から孤立していき
地域からも気持ちとして孤立感を持っていくことが
考えられます

2. 家庭環境への影響
いじめの影響は家庭にも波及します
子どもが抱える苦しみが、
次第に家族全体の問題として表れることが多いです

親の心配の一番は「いじめ」と言っていいと考えます
そんな心配が実際の起きているわけです
家庭は、平常な気持ちではいられません
穏やかな状態の家庭環境から、不安定な家庭環境に
なってしまうのは当然です

親のストレス
子どもへのいじめによって、
親のストレスは最大限に大きくなるということは
容易に想像できます
このいじめ問題が、いかに子や親に与える影響が大きいかが
周りに理解させるのには、困難ではないと考えます
親は子どもの心配をしながらも、
具体的に何をすればよいか分からない状況に悩みます

家族関係の緊張
親は、子どもに対して、気を使うことが多くなると予想できます
声をかけることもはばかられることもあるでしょう
子どもに気を使って生活する
子どもは学校に行けなくて、あるいは、いじめを受けていて
穏やかな気持ちではありません
そんな中では、親子がリラックスできる状態で過ごすことが
難しくなってしまいます
子どもがいじめを受けていることで家庭内の雰囲気が悪化し、
兄弟や親子間の関係がぎくしゃくする場合があります

経済的負担
子どもがいじめに遭って、様々な改善すべき状況になってしまうと
金銭的に掛かる費用が増えることが予想できます
カウンセリング費用や学校外での活動の
選択肢を増やすための費用がかさむこともあります


親の心配とその背景

親の心配は尽きません
親の心配は大きく分けて次のようなポイントに集約されます

1. 子どもの安全と健康
「子どもが学校で安全に過ごせているのか」
「心に深い傷を負っていないか」といった基本的な不安です
これは大きな問題です
学校としっかり協議し、子どもの安全を保っていかなければいけません
いじめが長期化する場合、不登校や精神疾患に発展する可能性があり、
親としてはこれを防ぎたいという思いがあります

2. 学校の対応
学校がいじめにどのように対処しているのか、
また、学校側の対応が十分であるかが親の最大の心配
といってもよいと思います
いじめが起きている学校であることを考えれば、どこまで信用してよいのか
分からないのです
学校内でいじめが放置されたり、
隠蔽されるケースも報告されており、
これが親の不安を増幅させます

3. 子どもの将来
親は学校に勉強に行かせています
勉強ができなくなると心配です
いじめによって学校生活が損なわれると、
勉強の遅れや人間関係の構築に影響を及ぼします

これらのことは、子どもの将来に影を落としてしまう子も
心配です
親は、これが子どもの将来の可能性を阻んでしまうのではないかと
心配になるのです

4. 自分の対応への不安
親自身が子どものいじめにどう関われば良いのか
分からないという不安もあります
これが正しい対応という答えはありません
「どう声をかけるべきか」
「学校や加害者側にどう伝えるべきか」
「学校とどう相談するのか」
など、
正解が分からない中で悩むことが多いです

親としてできること

1. 子どもの話を丁寧に聞く
子どもがいじめについて話す場合、
親が否定せずに受け止める姿勢が大切です
安心して話せる環境を作ることが、
子どもの心のケアに繋がります

ですが、これは難しい事です
子どもは話をしたがらないことも十分に考えられます
親も子どもの思いを聞きたいという気持ちも強くなり
お互いの思いがすれ違うことがあるでしょう

子どもが話をしたいときに、そのタイミングを親は
逃さないように、受け入れる気持ちをもって
見守っていくことが一番必要であると考えます

2. 学校と連携する
学校との連絡を密にすることが大切です
学校の対応に不安を持つこともあるでしょう
信頼関係を、まずは学級担任にパイプに、学校の様々な
担当者と情報を交換したり協力したりできるように
したいですね
しかし、これは保護者が単独でできることではありません
学校と相談して解決に向かうしかありません

学校には、いじめの実態を把握しながら適切な対応を求めます
場合によっては、第三者機関(教育委員会やスクールカウンセラー)
の介入を依頼することも考えます

3. 専門家の力を借りる
心理的なサポートを行うため、カウンセリングを利用することも選択肢の一つです
また、子どもが学校に通えない場合は、
フリースクールやオンライン教育といった他の学びの場を検討することも必要です

日本は、まだまだカウンセリングを活用するところに後進国でもあります
欧米では、こう言った話を聞く仕事であるカウンセリングを活用するのは
当たり前です
もっと当たり前にカウンセリングを活用できるようになると、
精神的な負担を減らしていくことが可能です
カウンセリングを受ければ、恥ずかしいのではないか
精神的に参っているのではないかと思われないか
まだまだ偏見があるのではないかと思います

そうではありません
カウンセラーが何かの答えをくれるわけではありません
話をしながら、自身の考えや思いを自ら見つめてみることができるのです
思っていることを話してみる相手としてカウンセリングを活用してみてください


4. 家庭内での支え
学校が子どもにとって厳しい環境にあるときに、居場所になるのは家庭です
家庭が自分にとって安全地帯であることがどれだけ安心できるか分かりません
家庭のやるべきことは、子どもにとってどんな場であるかということ
今の家庭は、その役割が果たせているかということを考えてみましょう

だらだらと好き勝手にさせるというようなことでは、
むしろ、安心できる環境には成り得ません
伝えるべきことは伝えていくことも大切です

子どもが自分のペースで回復できるよう、
焦らず見守る姿勢が求められます
そして
「成長できる場」にしていきましょう

社会全体の取り組みが必要

いじめは社会問題です
個々の家庭や子どもの問題ではありません
いじめられてよい子どもはいません
いじめることは許せません

いじめ問題を解決していくためには
一家庭や一学校だけがんばって立ち向かえば
何とかなるというような問題ではありません

いじめ問題を解決するためには、家庭や学校だけでなく、
社会全体の取り組みが必要です

1. 学校でのいじめ防止教育
学校は教育する場です
自ら考え行動できる、学習できる子どもに立派に育てる場です
子どもを教育をするんです

道徳教育やグループ活動などだけではなく、国語や算数などの驚異の中でも
人権や仲間の大切さ、平和、人権を学ばせることができるのです
学校や教師が、どれだけ意識して教育していくかです

学校は毎日トラブルもあります
トラブルが絶えないかも知れません
トラブルはよくないと考えず、いかにトラブルを解決していくか
トラブル解決の練習です
どのように話し合って解決していくのかを学ぶことができます

上記の意識を持って教育していけば
実際にいじめ問題が起きたとしても、早期発見早期解決が図ることができることでしょう

子どもたちが他者を思いやる心を育むことができるでしょう

また、ネット社会ですから、SNSいじめが増えている現代では、
ネットリテラシー教育も必要です

2. 地域社会の支援
地域全体で子どもを見守る体制を整えることが重要です
いじめを地域社会で支援するというのは難しい事だと思います
しかし、家庭や学校など、
地域の一定の限られた場所での出来事であるとしてしまっては、
「地域の中の学校」にはなりません
地域にある関係機関と連携して、いじめ問題が孤立化しないように
しなければなりません
いじめに対する相談窓口の充実や支援制度の拡充が必要です

3. 法的枠組みの強化
いじめ防止対策推進法のような法的基盤を活用し、
学校や自治体が迅速に対応できる環境を整えるべきです

法的な枠組みをどのように生かしていくのかは、
学校のみでできるものではありません
法律で決まっているからいじめはだめだというように、
そのような理屈は通用しないでしょう

具体的にどうするのか?
学校からの報告のみに頼ってよいのか?

もちろん首長の責任で対策委員会の開催は可能になっています
しかし、実行力が伴うかどうかです
法的に子どもの問題を裁いていくということは、なじまないでしょう
しかし犯罪に近い人権侵害であることは事実です

こう言った人権侵害であること、名誉毀損であることなど
社会の一因としての責任は自分たちにもあるんだという意識を
持たせることを日頃から教育しつつ
大人としての責任を、家庭や学校に押しつけることなく
果たしていくことです

まとめ

言わずもがな、いじめ問題は、子どもだけでなく、その家庭や学校、
そして社会全体に影響を及ぼす深刻な課題です

親が抱える心配は子どもの心身の健康、
学校の対応、将来への不安と多岐にわたります

私たちは、子どもの話に耳を傾け、
いじめ問題に対して主体的な立場をとる学校や専門家と連携し、
社会全体でいじめを防ぐ取り組みを進めることで、
子どもたちの健全な成長を支えることが可能です
いじめ問題にすべての大人が主体的に立つのです

いじめのない未来を実現するためには、個人レベルの努力だけでなく、
家庭、学校、地域、行政が一体となった取り組みが必要です
一人ひとりがいじめ問題に関心を持ち、行動することで、
子どもたちが安心して学び、
成長できる社会を築いていくことができると考えます

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