いじめをきっかけとした不登校

いじめをきっかけとした不登校
「いじめ」は、学校の中で最重要課題です
最も防がなければならない、子どもにとって命に関わるといっても言い過ぎではない
そんな問題です
いじめがある学級は、
どの子にとってもストレスの多い安心して生活できる環境ではありません
当然、学校が楽しくないので、
行きたくない子どもが出てきても不思議ではありません

いじめに端を発する不登校は、このように増えてきている不登校児童生徒数を
見ると、到底見過ごすことはできません
いじめ問題は、被害を受ける子どもの心身への影響にとどまらず、
周囲の人間関係や学校全体の環境にも深い影響を及ぼすことは
言うまでもありません
いじめは、絶対に防いでいくべき学校の大きな問題です
命をかけて学校は子どもたちを守る使命を持っています

いじめによる不登校の背景とメカニズム

1. 心理的ストレスの蓄積
いじめを受ける子どもたちは
他者からの否定的な言葉や態度によって、
自尊感情が著しく低下します

自分の存在意義を否定される感覚を受ける

「自分は何をしても受け入れられない」と感じ、
自己肯定感を失ってしまう
こんな状態で学校に行けるでしょうか?

トラウマの形成がある
繰り返されるいじめにより、
学校という空間そのものを恐怖として認識するようになります
そして心に感情を刻まれてしまう
これが登校の回避行動に直結します

2. 周囲の無関心や対応不足
いじめが顕在化しにくい場合、子どもたちは孤立を深めます
いち早い発見が何よりも大切、
一番よくないのが、
教員や保護者がいじめを認識しつつも
具体的な対応が取れないこと、
不登校に陥る前に対応をするべきだが、

対応が遅いことで
不登校が長期化してしまう

また、仲間の無関心や加担も、
いじめ被害をエスカレートさせる一因となってしまいます

3. 会的スキルの低下がある

不登校によって学校外での孤立感が強まり、
人間関係の構築がさらに難しくなることがあります
不登校になると家から出ることにプレッシャーを受けます
友達の目を気にするようにもあります
そうなると人を避けるようになってしまい
人との人間関係が希薄になってしまうことも考えられます
この悪循環が、精神的な健康をさらに悪化させる可能性も考えられます

いじめによる不登校が引き起こす深刻な影響

学習面での影響
長期間学校に通えないことで、学習の遅れが生じます
家庭でも学習の遅れは心配でしょう

特に義務教育期では、基礎的な学力が将来の進路選択にも
大きく影響してしまう可能性があります
できる限り、別途学習の遅れを補填する対策が急務になります

精神的健康の悪化
不登校の状態が続いていくと、不安障害やうつ病といった
メンタルヘルスの問題が生じる場合も考えられます
子どもにとって精神的な健康は非常に大切です
これらが進行すると、社会復帰へのハードルが高くなこともあるでしょう

不登校になっていても、そのことに対して思い詰めないように
「慌てないで行こう」
開き直りではないですが、
ゆったりと構えられる雰囲気作りが大切です

家庭環境への影響
子どもが不登校、不登校傾向に陥ると、
家庭の雰囲気が一変するといっても
言い過ぎではないと思います

気にはしても仕方がないと腹をくくるまで、
落ち着かないでしょう
どうしたらよいのかと、
親は焦る気持ちが強くなるのが普通です
学校に行くのか行かないのか、気を揉む日々が続きます
子どもへの働きかけをどうしたらよいのか悩みます
それが普通です

しかし、慌ててもことは改善しません
できる限り平常な環境を保って欲しいです
親の精神状態も影響しますので、あなたも落ち着いてください

「不登校に伴う家庭の緊張感や、
周囲の偏見による親へのプレッシャーが
問題を複雑化させることもあります」

いじめを原因とする不登校の解決策

1. 早期発見と迅速な対応
日頃からの教育活動、具体的には、
日々の学級活動、学習の中で、観察を怠らず
子どもたちの様子をしっかりつかんでおくことが
当たり前です
家庭でも同様です
子どもの様子は必ず変化していきます

「何もないよ」と子どもは答えます
心配をかけたくないこと、プライドもあります
注意することは、本当に何もないのに、
「何かあるでしょう、行ってごらん」
と、迫ることです
注意深く観察しておいていただけたら、自然に分かってくるでしょう

教員や保護者が、いじめの初期段階で敏感に察知し、
早期に介入することが不可欠です

特に以下のような対応が有効です

1.子どもとのコミュニケーション
子どもの変化に気づき、
話を聞くことで問題の核心に近づけます
子どもと関わり、話すこと、
これが日々一番大切なことです
「子どもと話す」ことです

学校では教員間での情報共有、
小さな兆候でも学校全体で共有し、
いじめの芽を摘む体制を
整えることがも最も重要です

子どもと関わりを深めることが
教育の原点です

2. いじめの未然防止教育
学校全体で、
いじめに対するゼロトレランス(絶対容認しない)方針
を掲げることが必要です

「いじめはさせない」
「いじめは見逃さない」
「いじめは許さない」
「いじめには遭わせない」
ことです

共感力を育む活動
学校はもちろん教育をしています
よい子に、賢い子に、学習をしたり、活動をしたり
願いを持って教育をしています
その中で道徳教育で様々なケースで
どう自分は考え行動するかを学びます
お話や体験的な内容で、学ぶのです

また、
グループ活動を通じて、関わりの中で学びます
他者への思いやりを育む取り組みを通して
子どもは成長します

SNSリテラシー教育
いじめは見えない中で進行する場合を
想定しておくことが必要です
子どもは、大人には簡単に自分の顔を見せません
そこは親や教師は、見逃してはいけません
家の子は心配ない、いじめなどしないなど、
決めつけは最も危険です

現代のいじめはSNSを介して行われることも多く、
さらに見えなくなっています
スマホなど、その適切な使い方を指導する必要があります

3. 不登校児童への支援
いじめが原因で不幸にも不登校になったとします
いじめ問題を解決するとともに、
学校がやるべきことがあります

子どもに対しての学習支援です
支援は多岐にわたりますが、
まずは学習を考えます

宿題などを渡したり
放課後に学習補充を行ったりすることはもちろん
現在においては、多くの方法があります
多くの学びの場を教えることが必要です

フリースクールの活用
フリースクールやオンライン教育などを通じて、
学校以外で学ぶ選択肢を指導します
やり方は、具体的に教えることが必要です
学校内でも、様々な学びを子どもに指導できる
力量を教師自身がつけておくように研修を積むことです

再登校支援プログラム
学校に子どもをもどすことの取り組みを進めていきます
子どもの現状によって、見極めて関わっていきます
同子どものペースで再登校させるか、サポートするか
計画を立てておくことです
ただし無理に学校復帰を急がず、心のケアを最優先とします

4. 専門家や地域の連携
スクールカウンセラーの活用
現在の日本において、カウンセラーの認知が弱いように感じています
もっと欧米のように、ハードルを下げて活用すべきです
スクールカウンセラーは一定の時間が決まっていますが
スク-カウンセラーに限らず、積極的な活用をお勧めします
子どものみに留まらず、親の心理的なサポートは非常に重要です
そして、子どもが安心して相談できる環境を整えます

地域ネットワークの形成
孤立させない取り組みが重要です
家庭の中に閉じこもってしまうようなことがないように、
風通しがよいようにすることです

地域の支援団体や教育委員会と連携し、
包括的な支援体制を築きます

まとめ:社会全体で解決を目指すべき課題

いじめを発端とする不登校は、被害を受ける子どもだけでなく、
学校や家庭、社会全体に影響を与える複雑な問題です
子どもにまつわる最も大きな問題と行っても過言ではないでしょう

この問題に取り組むには、いじめの未然防止、早期対応、
被害者の心理的・学業的支援を包括的に行う必要があります
特に早期発見です
そして、いじめの起きない学校・学級作りです

また、被害者だけでなく、加害者や周囲の人々に対する教育を通じて、
いじめが起きにくい社会環境を作ることが重要です

不登校の背景には、子ども自身が抱える悩みや、
学校・家庭・社会の環境が複雑に絡み合っています

これらを解きほぐし、子どもたち一人ひとりが
安心して学べる未来を築くことが、
私たち、大人の責任です

強い気持ちでがんばりましょう

メンタルオフィスKaze プロフィール
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