学校に行けない状態が「不登校」です
学校に責任がないと言うことは、あり得ません
全国的な不登校の増加を見れば、
一つの学校に責任があるとも言い切れません
しかしながら「不登校問題において、学校の責任は大きな議論」です
不登校が増加している背景には、子どもたち自身の個人的な事情に加え、
学校側の対応や環境が問題視されることが多々あります
以下では、不登校と学校の責任について考察します
不登校の現状と背景
文部科学省の調査によると、日本の不登校児童生徒の数は
非常に増加してきています
特に小中学生においては、学級での孤立感やいじめ、
家庭環境の問題、学業のストレスなど、
様々な要因で子どもたちが学校から遠ざかっています
加えて、学校が子ども一人ひとりに適切に対応できていない、
あるいは学校環境が子どもたちにとって
過度なプレッシャーを与えているといった声も多く聞かれます
学校環境と適応障害
多くの不登校生徒は、学校の集団生活や規則的な日常に
適応できないという問題を抱えています
ある一定の年齢に達した児童全員が学校に就学して、
一律の教育を受けることが可能なのかどうかが問われるところです
そこには、全く個々の児童の個性は介在しない訳です
特に、現代の学校制度では、生徒全員に一律の学習カリキュラムや評価基準が設けられており、
これが個々の生徒の多様な学習ニーズやペースに合わない場合があっても当然でしょう
そのため、特に発達障害や学習障害を持つ子どもたちにとっては、
学校生活が大きな負担となり、結果として不登校に繋がることがあります
学校側は、多様なニーズに対応するために特別支援教育の導入や、
個別の学習プランの作成などを行っています
その対応はまだ十分ではありません
また、教師一人ひとりの負担が大きく、
全ての生徒に対してきめ細やかな対応をすることが難しい
という現実もあります
教育現場のプレッシャー
学校が抱える責任の一つは、教育現場そのものが子どもたちに
過度なプレッシャーを与えているという点です
毎日、時間割に沿って学習が進んでいきます
学習内容の量も決まっています
次の学年に進むためには、一定の到達度も必要になります
計算や文章題も子どもたちにとっては難しいです
漢字は、1008字あって、次から次へと国語の学習の中に組み込まれています
1008字の漢字は熟語になり組み合わせは無数です
「命」や「生きる」と言う漢字が書けても、「生命」は書けないといったことが起きます
現代の日本の学校では、進学や成績重視の教育方針が強く、
特に中学から高校への進学率や大学受験が大きな焦点となります
このような「競争型」の環境では、生徒たちが学業に対する不安や恐怖心を抱くことが増え、
不登校になるリスクが高まると言われています
また、学校生活においては、クラス内での序列や評価が明確にされ、
これが生徒間の人間関係に緊張を生みます
特に、いじめや仲間外れといった問題が発生する場合、
学校側の対応が遅れたり不十分であったりすることで、
不登校へと発展することがあります
子どもたちにとって、学校は気を許せる場所とは言えないのです
そういう意味で、不登校は学校の責任です
学校の対応の遅れと改善策
不登校問題に対して、学校側が迅速かつ効果的な対応を行わないことが、
子どもたちの状況を悪化させる一因とされています
たとえば、不登校になった生徒に対して、
学校側が適切なフォローを行わない場合、
子どもはますます学校に対して不安や恐怖心を抱き、
復帰が困難になることがあります
また、不登校に至る前の段階で、早期のサポートが不足しているケースも多いです
学校は通常の授業や生活指導に追われる中で、不登校の兆候を見逃してしまうことがあります
ここで重要なのは、教師が早い段階で生徒の変化に気づき、
カウンセリングや個別支援を提案することです
生徒指導も充実させ、職員間でも、気になる子どもがいたら共有する
きめ細かな対応をしてはいますが、関わる教師も十分に足りていない現状にあります
教師をもっと増やして、何人かで学級や子どもたちを見ていく、
余裕のある体制が必要不可欠です
学校外での学びの場
近年、不登校に対応するための新しい取り組みとして、
学校外での学びの場を提供する動きが広がっています
学校と地域などの両面から子どもを支援していくことが
大切な視点です
お互いに補い合うことだけではなく、相乗効果を狙いたいです
例えば、フリースクールやオンライン学習プログラムを利用することで、
学校に通えない子どもたちが学習を続けることができる
環境が整備されつつあります
また、家庭教育や地域社会との連携も重要です
学校だけに教育を委ねるのではなく、家庭や地域の支援を通じて
子どもたちの成長をサポートすることが求められています
学校と親の連携
不登校の解決には、学校と親の連携が不可欠です
親が学校に対して子どもの状況を正確に伝え、
共に解決策を模索することで、子どもが学校に対する不安を
少しでも軽減することができます
また、親自身が学校側と対立するのではなく、協力関係を築くことで、
子どもの復帰がスムーズに進むことが期待されます
同時に、学校が親身になって親の話に耳を傾けることです
親が「子どものことで相談したい」「子どもの様子を伝えておきたい」
こんな気持ちの時に、ボタンの掛け違いを生まないように、
最初が肝心だと理解して、しっかりと聞く耳を持つことです
この時点で失敗を招き、お互いの不信感を生んでしまう
ことの無いように、心しておくべきです
「不登校は学校の責任」がキーワードです
学校の役割と未来への課題
不登校問題における学校の責任は、
現代の教育システムが抱える構造的な課題とも関係しています
学校は一律の教育を提供する場である一方で、
生徒一人ひとりの個性やニーズに柔軟に対応することが求められています
しかし、現実的にはそのような対応が難しい場面が多く、
学校のシステム自体が見直しを必要としています
今後の課題としては、教師の負担軽減と生徒に対する個別の支援体制の強化が求められます
また、学校以外の学びの場をさらに充実させることや、
社会全体で不登校生徒への理解を深める取り組みが重要です
学校が子どもたちにとっての安心できる居場所となるために、
教育現場の改革が必要不可欠です
まとめ
当然冒頭でも述べましたが、不登校は学校に行かないことを指します
学校は自らの問題と捉えて、対応していく心構えを持つことが必要です
不登校問題において、学校は重要な役割を果たすことは当然です
親や家庭に任せておいたら良いとの姿勢では困ります
同時に学校は、多くの課題を抱えています
教育現場のプレッシャーや対応の遅れが子どもたちの不登校を
引き起こす要因となることがあり、
これを解決するためには、学校のシステム改革や多様な学びの場である必要があります
とは言っても、現在進行形の不登校の課題に対して、
学校のシステムを改革するという課題は、
いつまでかかるか分かりません
できることを見つけ出し、今すぐ行う
できることは必ずあります
「不登校は学校の責任」
学校はこのように捉えておきましょう
そして、もっと家庭と話し合っていってはどうでしょう
何でも話せる関係になっているでしょうか?
そして、学校と家庭、地域社会が連携し、
子どもたちが安心して学べる環境を整えることが、
不登校解消の鍵となるでしょう