不登校と学校:不登校に学校がやるべき取り組み
2024.09.24
不登校の子どもたちに対して、学校が果たすべき役割は非常に重要です
学校が積極的に取り組むことで、不登校生徒の状況を改善し、
再び学習意欲や社会的なつながりを取り戻す手助けができます
また、不登校に至までの学校の対策、
地域の中心的な子育てステーションとしての役割があります
ここでは、不登校に対する学校の取り組み、
やるべきことを具体的にまとめます
早期発見と対応
学校がやるべき取り組みは、不登校が深刻化する前に、
兆候を見逃さずに早期に対応することが重要です
誰がどの立場で、アンテナを立てておくか、
はっきりとさせておくことが必要です
不登校に至る前段階では、子どもが学校を休む頻度が増えたり、
授業中に集中できなくなったり、
他の生徒との関わりを避けたりするなどの兆候が現れることがあります
何の兆候もなしに、不登校に陥ることはないと言っても言いすぎではありません
学校がやるべきことは、
教師や学校職員がこれらの初期サインを察知し、
カウンセリングや保護者との面談を早い段階で行うことで、
問題が深刻化する前に解決策を模索することがです
そして、学校の中の問題にも目を向けることです
学級の状況、子どもの集団についても点検が必要です
教育相談の強化
学校は、不登校の子どもたちやその保護者に対して、
専門的な教育相談を受けられるようにする必要があります
それは、学校は専門的な機能を持った施設であるからです
教職員は、教育に対して専門性の持った集団です
さらに、専門的なスクールカウンセラーや心理士を配置し、
子どもたちが抱える心理的な問題やストレスについて丁寧に話を聞くことが大切です
子どもが学校に対して感じている不安や恐怖心を軽減するためには、
心理的なサポートが不可欠です
また、保護者との連携も重要です
多くの不登校生徒の保護者は、
子どもの不登校に対して不安や焦りを感じています
学校は保護者と共に子どもの状況を理解し、
家庭でのサポート方法をアドバイスすることが求められます
保護者が学校と協力し、家庭でも適切な支援が行われることで、
子どもの学校復帰がスムーズに進む可能性が高まります
学校は、保護者に安心感を与えることが大切です
個別の学習支援プログラム
不登校児童生徒や保護者の悩みは、学習の遅れにあります
これら悩みに対応する必要があります
不登校生徒が抱える学習の遅れを補うために、
学校は個別の学習支援プログラムを用意することが必要です
不登校の期間が長くなると、
授業についていけなくなることが懸念されます
これに対して、個々の生徒の学習ペースやニーズに
合わせた指導を行うことが重要です
もちろん個々の児童生徒に対する学習支援として
取り組むことは大切ですが、
学習支援プログラムとして、支援を確立しておくことが必要となります
不登校児童生徒が出たから学習支援をすると言った
後手に回らないように支援策を用意することです
オンライン学習の導入や、
少人数制の補習クラスの設置なども有効な手段です
また、学校に復帰する際に感じるプレッシャーを軽減するために、
段階的な復帰プランを作っておくことも効果的です
例えば、最初は数時間の登校から始め、
徐々に授業に参加する時間を増やすといった方法が考えられます
児童生徒が無理なく学校生活に戻れるよう、
学校と家庭が協力して柔軟に対応することが大切です
不登校児童生徒に、将来に対する不安を持たせない
安心感を与えられるようにプログラムを作成することは
必須です
居場所づくり
不登校児童生徒にとって、不登校児童生徒だけではありません、
すべての子どもたちにとって、学校が安全で安心できる居場所であることが重要です
多くの不登校児童生徒は、学校でのいじめや友人関係のトラブル、
教師との不和が原因で学校を避けるようになります
したがって、学校が彼らにとって心理的に安心できる場所であることを
保証する必要があります
たとえば、登校を促す前に、生徒が安心して過ごせる「居場所」を
学校内に設置することが有効です
特別教室やカウンセリングルームを活用し、
登校が難しい生徒が自由に使えるスペースを用意することが考えられます
ここでは、リラックスしながら過ごすことができ、
徐々に学校生活に慣れることができます
担当教員も入れ替わり立ち替わりではなく、ある程度安定した
関わりを持てる教員を当てることも重要です
また、いじめ対策も徹底する必要があります
いじめが原因で不登校になる生徒が多いため、
学校は生徒間のトラブルを未然に防ぐための仕組みを整える必要があります
定期的なアンケートや児童生徒同士の対話を促進するプログラムを導入し、
児童生徒が安心して学校生活を送れる環境を整備することが求められます
いじめなどの問題がない
安心して過ごせる居場所である
学校は子どもたちが豊かで安全で安心して生活できる場所
でなければいけません
フリースクールやオンライン学習の活用
学校外での学びの場として、
フリースクールやオンライン学習の活用が広がっています
フリースクールは、従来の学校とは異なる柔軟な学習環境を用意し、
不登校生徒が安心して学べる場所となっています
学校側は、こうした外部機関との連携を強化し、
不登校生徒に対して幅広い学習選択肢を提示することが求められます
また、オンライン学習は特にコロナ禍以降、急速に普及しており、
不登校生徒にとっては有効な学習手段となっています
自宅で学習できるため、登校することに強いストレスを感じる生徒でも
学びを続けることができます
学校は、オンライン教材や動画授業を用意し、
不登校生徒が家庭でも効率的に
学習を進められるよう支援することが重要です
学校全体の取り組み
不登校に対する学校の取り組みは、学校全体での取り組みが必要です
教師だけでなく、学校の管理職や職員、さらには地域社会との連携が重要です
学校は、児童生徒の多様なニーズに対応するために、
柔軟な教育方針を採用する必要があります
たとえば、出席日数や学業成績に対する柔軟な評価基準を設けることで、
不登校生徒が学校に復帰しやすくなります
また、地域のボランティアやカウンセラー、メンタルヘルスの専門家と連携し、
学校外でも子どもたちを支える体制を築くことが重要です
学校だけに全てを任せるのではなく、地域全体で子どもたちをサポートする
という意識を持つことが、不登校問題の解決に向けた第一歩です
不登校、学校の取り組みだけではなく、学校、地域や関係機関の全体で、
定期的に交流会や対策会議を開いて、話し合うことが必要です
困っている子どもや家庭に手をさしのべて
不登校に陥っても何とかなる、そんな環境を整えることが大切です
まとめ
不登校の問題に対して、学校は積極的に多様な取り組みを行うことが必要です
早期発見と対応、個別の学習支援、居場所づくり、外部機関との連携など、
さまざまな角度から不登校生徒をサポートする体制を整えることが求められます
また、保護者や地域社会との連携を強化し、
学校全体で子どもたちを支える仕組みを構築することが、
不登校問題の根本的な解決に繋がります
このような学校の多角的な取り組みを通じて、
不登校児童生徒が再び学校に戻り、
学びの意欲を取り戻すことを期待します
このコラムを保護者にも読んでいただくことで
学校を理解し協力して子どもたちのために、
取り組んでいただけることをを願っています