高3男子生徒の母のケース

男子は、地域の会社に就職が決まっている 
家族は、姉(成人)父の4人家族である
父は、厳しく子どもたちに当たるという
関係はよくないという

男子は、3年生の現在、学校に通っていない
が、自動車学校に通っている

就職が決まり、社会人としてやっていくことに希望を見いだしている
しかし、母親は、現在の男児の状況と将来が気になっている

心配する気持ちが母親自身の安定を阻害してしまうようだ
安心できる環境にはないのだが、話をする相手もなく
「どうすればよいか」と繰り返し考えてしまう

考えても回答は求められないし、不安の解消にもつながらない
むしろ自らが不安定になってしまう

最終的に何回か話をしていく中で、
「がんばってみます
また困ったら電話します」

しかし、それから電話は鳴らない
その後の様子を知るすべは、私にはないのだが
連絡がないと言うことは、良好と言うことか

男子は、親とのかかわり、友達とのかかわりともに、
希薄であり、あまり積極的な感じは受けない

学習やスポーツについても、どちらかというと溌剌な感じはうけないが
物静かで穏やかな青年のようである

小学校中学校と遡って話はできていない
不登校傾向が続いてきたと言うことではなく
高校に入っての様子である

私は、父親の存在が気になっていた
よく酒を飲み、DVというわけではないが、
コミュニケーションを明るく取るタイプではない
仕事から帰って特段家族とふれ合うと言うこともなく
マイペースでありながら、愛情を注ぐこともない

父親のパーソナリティは変えていくことはできない
家族は、父親という個性と付き合ってきたのだ
母親は、家庭の雰囲気の中で生きてきた
母親自身も家庭の雰囲気と同化して生きている

家族の中心にいる父親
周りを囲む母、娘、息子
イメージできるだろうか

この3人の家族は、大きく自己主張はしない
エネルギーが少し弱さがある

ぜひ、もう一度
最後に「がんばってみます」
と言った母親の、
「もう一度やり直してみよう」「改善していこう」
「自分の思いを実現しよう」
という気持ちに期待したいと思う

話の中で、母親が
何についてがんばってみるのか
言及したわけではないので分からない
しかし、母親の心の中での変化があったのである
男子のことや家庭のこと、自分が心配していること
自分のこと

気持ちに変化が生まれた
それはポジティブな変化だ
明るく積極的な変化

「がんばっている」ことに、結果が表れ、
私には、笑顔で生活している母親が目に浮かんでいた


不登校児童生徒の就職率:社会との適切なつながりについて

まず、以下の結果を見る

【文部科学省の不登校生徒の追跡調査結果】
中学3年生で不登校を経験した人の20歳時点での状況

就学のみ     34.5%
就業のみ     27.8%
就学かつ就業   19.6%
非就学かつ非就業 18.1%
このデータから、約8割の不登校経験者は20歳時点で何らかの形で就学または就業している


【20歳時点での就学状況】
・正社員 9.3%
・パート、アルバイト 32.2%
・家業手伝い、会社経営 3.4%


・大学・短大・高専  22.8%
・高校再進学      9.0%
・専門学校など 14.9%
不登校を経験していない同世代と比較すると、
高校進学率や大学進学率、正社員としての就職率に大きな開きがある
高校再進学率や大学進学率は近年上昇しており、
不登校後のキャリア形成に明るい兆しがある

子どもが不登校に陥った場合、学校に行かないことで起きる
将来への不安が大きくなる
高校や大学に行けるのだろうか?
就職はできるのだろうか?
親としては非常に気になることである

この文部科学省の調査は、平成18年だから、
約19年前のデータになる

現在は令和7年である
不登校についての理解、サポートの充実など関係機関、
学校の体制など大きく進んできている
ただ、不登校児童生徒数はこの間も増え続けている
非常の大きな問題として家庭や学校に影を落としているのも事実である

データを全体的をみることも大切だが、
個々のケースを見ていくことが非常に重要になる

個々の子どもがどのように社会に出て行き、
就業と就学をしていくのかという点に集中すべきである

「不登校⇒進路の問題」として、考えるべきである

不登校生徒がキャリアを積み重ねていくには、
「キャリアに与える影響」を踏まえておくことである

・進路選択の制限
学業の遅れにより進学が難しくなる傾向があること
これにより選択できる職業の幅が狭まる可能性がある

・学歴や雇用形態への影響
不登校経験者は学歴が低くなる傾向があり、
非正規雇用や無職になる可能性がある

・コミュニケーション能力や社会性の課題
学校生活で他者と接する機会が少なかったことによるもの

・本人の後悔
不登校経験者の約40%が「学校に行けばよかった」
と後悔している

しかしこれらは、
学校ありきの価値観に立っていることから起きる、
キャリアにおける影響である
不登校は決して失敗では無い
自己理解を深め、多様な価値観に触れる
これらの経験は将来の強みとなる可能性を秘めている

これらを踏まえてキャリア形成をしていくことが重要である

「進路を保障する取り組みを強化する」
不登校を経験した人が就職等を目指すための支援機関や方法は
年々多様化している

・高卒認定試験
・就職支援サービス
・フリースクール
・職業訓練
・専門職やスキルアップ

など、個性や希望に合った方法を積極的に活用してほしい

不登校経験者の事例も参考にすべきである
勇気と安心を得ることもできる

不登校の経験は、確かに将来の進路や就職において
課題となる側面もあるが、
年々の不登校の増加を踏まえて、様々なサポートが充実している
インターネットが発達し、会社に就職しても
オンラインでどこにいても仕事ができる環境にあることも
有利に働く要因となる

不登校経験者が多様な選択肢がある中で、
適切に情報を集め、
自分の将来の進路を明るくできるように、
積極的に専門機関等を活用し、未来を切り開いていけるようにしたい

そして、社会的な資源を活用できるように、
周りの環境を整えるとともに、選択肢の提供を行えるように
国及び地方自治体等のサービスの充実を図りたい





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